AND OR

位相

位相ときいて信号処理屋さんが思い浮かべるのはPhase。 Phaseはどちらかというと物理用語で,周期関数の1周期における位置を示します。

一方,位相と訳されるもうひとつの英単語があって,それがTopologyです。 トポロジーは数学用語で,集合の構造のことです。 集合の連続性とか距離とか。



  • RealAnalysis?

近傍

  • 点Pから距離ε以内にある点の集合をPのε-近傍 Vε(P)という。
  • 距離空間(X, d)の任意の元xと正数εに対して
    • Vε(x) = {y | d(x, y) < ε}
  • Vεは開集合
  • x ∈ S がSの内点 ⇔ Vε(x) ⊂ S
  • 近傍
    • 開近傍
      • ε近傍

開集合・閉集合

  • 集合の任意の元Pのε近傍がその集合に属しているとき,その集合は開集合
  • 集合の任意の点列の集積点がその集合に属しているとき,その集合は閉集合
    • 集合から取り出した相異なる点からなる無限点列が収束する点
  • 集合族 {Aγ}γ∈Γ
    • 集合列 {Ai}i = 1, 2, ...
  • 開集合
    • すべての点が内点である集合は開集合
      • 開集合からなる集合族の和集合は開集合
      • 2つの開集合の共通部分は開集合
      • 全空間と空集合は開集合
  • 閉集合
    • すべての集積点が自身に属する集合は閉集合
      • 閉集合からなる集合族の共通部分は閉集合
      • 2つの閉集合の和集合は閉集合
      • 全空間と空集合は閉集合

有界性

とりあえず実数の場合

  • Rの部分集合Sが上に有界であるとは,Sの任意の元sに対してあるmが存在して s < m
    • {k|s <= k}はSの上界
    • 同様に下に有界と下界が定義できる。
    • 上にも下にも有界な集合は単に有界集合。
  • 上界の最小元をSの上端 sup S
    • ぎりぎりトップってこれだ。
    • 下端 inf M
  • 開区間は上端と下端を含まない
  • 閉区間は上端と下端を含む

コンパクト性

  • 集合Mの任意の無限点列の集積点がMに含まれるとき,Mはコンパクトである。
  • Mはコンパクト集合⇔Mは有界な閉集合。
  • Compactly Supported Biorthogonal Wavelets のコンパクトな台ってこれか!
  • コンパクトな距離空間
    • 距離空間(X, d)の任意の無限集合が必ずXの中に集積点を持つとき,Xはコンパクト距離空間
  • コンパクトな位相空間
    • 位相空間Xが次の性質を満たすとき,Xはコンパクト
      • X = ∪γ∈Γ Oγ → X = Oγ1 ∪ ... ∪ Oγn
      • 可算開被覆じゃなくて開集合族から選べる!
    • コンパクトな位相空間の閉集合はコンパクト

写像

  • Xの元xにYの元yを対応させる操作を写像という
  • φ(X)∈YをXの写像φによる像という
  • 単謝には逆写像を考えることができる
    • φ^{-1}: y ∈ Y → x ∈ X
  • 上への写像 or 全射
    • φ(X) = Y
  • 1対1の写像 or 単射
    • x1 ≠ x2 ⇔ φ(x1) ≠ φ(x2)
  • 連続写像
    • 近づく点列を近づく点列の像に移す写像
      • φ(Vε(P))⊂Vε(φ(P))
    • 連続写像はコンパクト集合をコンパクト集合に写す。
    • 写像φが連続写像であるための必要十分条件
      • すべての部分集合Sに対して φ(\bar{S}) ⊂ \bar{φ(S)}
      • 任意の開集合の逆像が開集合
      • 任意の閉集合の逆像が閉集合
      • φ: x∈X → y∈Y のとき,yの近傍Zの逆像がxの近傍
    • 位相空間の連続写像はコンパクト性と連結性を保存する
  • 一様連続な写像
    • ∀ε > 0, ∃δ s.t. d(x, y) < δ ⇒ d'(φ(x), φ(y)) < ε
    • 一様連続名写像はコーシー列をコーシー列に写す。
  • 同相写像
    • 距離空間から距離空間への上への1対1の(全単射)連続写像であって,その逆写像も連続写像であるものを同相写像という
    • 同相写像は位相的性質を保存する
    • 同相写像が存在する空間と空間は同相

連結性

  • つながっている
  • A = B ∪ C, B ∩ C = φと分解されないときAは連結である。
  • 連続写像は連結集合を連結集合に写す
  • 共通部分を持つ連結空間の和集合は連結
  • 連結空間の閉包は連結
  • 連結成分
    • x∈Xの連結成分
      • C(x) = ∪γ∈ΓSγ, SγはXの連結部分空間。
  • 連結成分は閉集合
  • C(x)はxを含む最大の連結空間
    • グラフ理論ででてきた?
  • 弧状連結
    • 任意の2点x, y∈Xに対してxとyを結ぶ連続曲線が存在するときXは弧状連結
    • 弧状連結⇒連結
  • x, yを結ぶXの連続曲線
    • φ: [0, 1] → X, φ(0) = x, φ(1) = y, φは連続写像
  • 有理数のつくる空間は完全連結空間
  • 連結な位相空間
    • 位相空間Xが空でない2つの開集合O1, O2によって X = O1 ∪ O2 (O1 ∩ O2 = φ) と分解されないときXは連結。

距離空間

集合Xの任意の要素x, yに対応する実数d(x, y)が

  1. d(x, y) ≧ 0; 等号はx = yのときのみ
  2. d(x, y) = d(y, x)
  3. d(x, y) ≦ d(x, z) + d(z, y) 三角不等式 を満たすとき,d(x, y)を距離という。

集合Xに距離dが定義されているとき(X, d)を距離空間という。

  • 距離は実数だから連続ですが,集合の要素はなんでもいいのだ。
  • 三角不等式は点列の収束のために必要な約束
    • d(Pn, P) → 0 , n → ∞ のとき d(Pm, Pn) → 0, m, n → ∞
  • n次元ユークリッド空間R^n
    • d2(x, y) = √{(x1 - y1)^2 + ... + (xn - yn)^2}
    • d1(x, y) = |x1 - y1| + ... + |xn - yn|
    • dp(x, y) = {(x1 - y1)^p + ... + (xn - yn)^p}^{-p}
    • d∞(x, y) = max|xi - yi|
  • R^∞
    • d(x, y) = ∑(1 / 2^n) (|xn - yn) / (1 + |xn - yn|)
  • [0, 1]で定義された連続関数の作る空間C[0, 1]
    • d(f, g) = max|f(t) - g(t)|
    • 一様収束
  • d1(f, g) = ∫|f(t) - g(t)| dt
    • d1を用いたVε(f)には非有界関数も含まれるってこと?(幅0高さ∞)
    • ルベーグ積分だ
  • 分離性
    • x, y ∈ X, x ≠ y, ∃V(x), V(y), s.t. V(x) ∩ V(y) = φ
    • 共通部分のない近傍によって分けられる
  • 可算性
    • x ∈ Xに対して可算個の近傍U1(x), U2(x), ...が存在して,任意のV(x)に対してあるnをとるとV(x) ⊃ Un(x)
    • 近傍の中の人を数えられる

閉包

  • 距離空間(X, d)の部分集合SにSの集積点を加えた集合をSの閉包\bar{S}という。
  1. S ⊂ \bar{S}
  2. S ⊂ T ⇒ \bar{S} ⊂ \bar{T}
  3. \bar{S ∪ T} = \bar{S} ∪ \bar{T}
  4. \bar{\bar{S}} = \bar{S}
  5. \bar{φ} = φ
  • \bar{S}はSを含む最小の閉集合
    • グラフ理論にこんなのあったなあ。

有限被覆性

  • 開被覆
    • X = ∪{Oγ}γ∈Γ となるような {Oγ}γ∈Γ をXの開被覆という
    • 有限開被覆 Γ = {1, 2, ... n}
    • 可算開被覆 Γ = {0, 1, ...}
  • 有限被覆性
    • X = O1∪O2∪... のとき X = O1∪O2∪...UOn
    • つまり,距離空間Xが可算開被覆によって覆われているとき,実はすでに有限開被覆によって覆われている
  • Xが有限被覆性を持つ⇔Xはコンパクト
  • 有限交叉性
    • F1∩F2∩...∩Fn ≠φ のとき F1'∩F2'∩... ≠φ
    • つまり,可算個の閉集合の交叉から取り出した任意の有限個の交叉が空集合でないとき, 実は可算個の交叉も空集合でない。

コーシー列

Xの点列{x(n)}, n = 1, 2, ...が

  • 任意の正数εに対して,あるkが存在し,
    • m, n > k ⇒ d(x(m), x(n)) < ε

      を満たすとき,コーシー列であるという。

でましたコーシー列!

  • コーシー列は必ず収束するか?
    • Xとして有理数の作る集合をとり,点列1, 1.4, 1.41, ... を考えると,この点列は収束しない。
      • なぜなら収束点である√2は無理数だから有理数の中で考えると近づく先がいないのだ。

完備性

  • 任意のコーシー列が収束する空間は完備である。
  • Rは完備。
  • R^nは完備。
  • C[0, 1], d = Max|f(t) - g(t)| は完備。
  • C[0, 1], d = ∫|f(t) - g(t)|dt は完備でない
  • 完備な距離空間の閉部分空間は完備。
  • コンパクトな距離空間は完備
  • 完備化
    • 完備でない距離空間(X, d)が与えられたとき完備化によって完備な距離空間(X', d')が得られる。
      • (X, d) ⊂ (X', d')
      • \bar{X} = X'
    • 同じ点に近づくXのコーシー列は同値類
      • {fn}~{gn} ⇔ d(fn, gn) → 0
    • 同値なコーシー列の全体をひとつの元x'とする新しい空間がX'
      • いままでスカラーだと思っていたのが実は行列でした,みたいな。
      • (スカラ×単位行列)に対応するのは x' = {x, x, x, ...}
      • つまり同じ点をとり続ける点列。これもコーシー列。
    • d'({fn}, {gn}) = lim d(fn, gn)
  • dL1 = ∫|f(t) - g(t)|dt を距離とする連続関数の作る空間を完備化するとL2空間!
    • いたるところ等しい関数は同値類なのだ。
    • 距離を定めている積分がルベーグ積分なのだ。
    • 距離は一般化されて測度になるのだ。

稠密

  • 距離空間Xの部分集合Sにその集積点を加えた閉包\bar{S}がX自身になっているときSは稠密
    • \bar{S} = X
    • びっしり詰まっているのに隙間だらけ
  • 階段関数は連続関数の夢を見るか?
    1. D4のスケーリング関数とマザーウェーブレット は出発点が区分的に一定な関数,階段関数。
    2. 階段関数の作る空間はL2関数空間の稠密な部分集合。
    3. カスケードアルゴリズムによって階段関数の点列が作られる。
    4. その点列がコーシー列をなすならある関数f∈L2(R)に収束する。
    • fはいたるところ微分不可能な連続関数!。
    • fの存在はL2空間の完備性によって保証されるのだ。

ベール(Baire)の定理

  • 完備な距離空間の稠密な開集合列の共通部分はまた稠密
    • \bar{On} = X ⇒ \bar{∩On} = X
  • 内点を持たない閉集合の和集合は内点を持たない
    • Fn = On^c, ∪Fn ≠ X
  • バナッハの証明
    • C[0, 1]は完備
    • 各点で微分不可能な連続関数が無数にあるのだ。

位相空間

次の性質を持つ部分集合の族Oを持つ空間Xを位相空間という

  • (O1) Oγ ∈ O, ∪γ∈Γ Oγ ∈ O
  • (O2) O1, O2 ∈ O ⇒ O1 ∩ O2 ∈ O
  • (O3) X ∈ O
  • (O4) φ ∈ O
  • 距離空間は位相空間だ
  • 開集合
    • O ∈ O を開集合という
  • 開近傍
    • x ∈ X を含む開集合Oをxの開近傍という
  • 近傍
    • x ∈ O ⊂ V, O ⊂ O を満たすVをxの近傍という
  • 閉集合
    • F^C = O, O ∈ Oを閉集合という

閉集合の族Fは次の性質を持つ

  • (F1) Fγ ∈ F, ∩γ∈Γ Fγ ∈ F
  • (F2) F1, F2 ∈ F ⇒ F1 ∪ F2 ∈ F
  • (F3) X ∈ F
  • (F4) φ ∈ F
  • 閉包
    • ∀V(x), x ∈ S ⊂ X, V ∩ S ≠ φ を満たすxの全体をSの閉包\bar{S}という
      • 集積点を使ってない!
    • \bar{S}は閉集合
    • \bar{S}はSを含む最小の閉集合
    • \bar{F} = F

閉包\bar{S}は次の性質を持つ

  1. S ⊂ \bar{S}
  2. S ⊂ T ⇒ \bar{S} ⊂ \bar{T}
  3. \bar{S ∪ T} = \bar{S} ∪ \bar{T}
  4. \bar{\bar{S}} = \bar{S}

位相的性質

  • 連続写像
    • ∀S∈X, φ(\bar{S}) ⊂ \bar{φ(S)}
    • 開集合の逆像が開集合
    • 閉集合の逆像が閉集合
  • 同相写像
    • 連続な全単射で逆写像の連続なもの
    • 同相写像は位相的性質を保存する
      • 開集合
      • 閉集合
      • 閉包
      • 近傍
    • 同相な位相空間は区別がつかない!
  • 位相の強弱
    • (X, O), (X, O), OOのとき
      • (X, O)の位相は(X, O')の位相より強い
      • (X, O')の位相は(X, O)の位相より弱い
      • 強い位相は細かく,弱い位相は粗い
    • 離散位相
      • Xのすべての部分集合を開集合族とするもの
      • 最強の位相なのだ!

位相空間の作り方

集合Xの部分集合族{Sγ}γ∈Γが与えられたとき,開集合族Oとして

  1. φ
  2. X
  3. ∪(Sγ1 ∩ ... ∩Sγs)

を選ぶことによってXの最弱位相が得られる。

  • ∪(・)は括弧内の形をした任意の集合族の和集合
  • 直積集合
    • Y = X1 × X2 × ... × Xn
    • Y ∋ y = (x1, x2, ..., xn), x ∈ X
    • 射影
      • πi: Y → X
      • π1(y) = x1, π2(y) = x2, ... πn(y) = xn

Yの最弱の直積位相は開集合族として

  1. φ
  2. Y
  3. U(π1^{-1}(O1) ∩ ... πn^{-1}(On)), On ∈ Xn

を選ぶことによって得られる。

  • 位相空間Xの部分集合Sに次のように相対位相を与えたとき,SはXの部分空間
    • O' ∈ Xに対して O = S ∩ O' となるようなO全体を開集合族として選ぶ

分離公理

  • (T1) 点x ≠ yに対して,V(y)が存在して V(y) ∩ x = φ
  • (T2) 点x ≠ yに対して,V(x)とV(y)が存在して V(x) ∩ V(y) = φ
  • (T3) 点xと閉集合F ∩ x = φに対して,V(x)とV(F)が存在して V(x) ∩ V(F) = φ
  • (T4) 閉集合F1 ∩ F2 = φに対してV(F1)とV(F2)が存在して V(F1) ∩ V(F2) = φ
  • T1空間
    • 位相空間XがT1空間 ⇔ ∀x∈X が閉集合
    • T1空間なんてどうでもいいらしい:)
  • T2空間
    • ハウスドルフ(Hausdorff)空間
    • 分離空間
    • T2空間はT1空間
    • 距離空間はT2空間
    • コンパクトなT2空間Xの部分集合Sについて
      • Sが閉集合 ⇔ Sがコンパクト
    • コンパクトなT2空間の連続写像は閉集合を閉集合に移す。
    • コンパクトなT2空間XとYについて
      • XからYへの上への1対1連続写像が存在 ⇒ 逆写像も連続で,XとYは同相。
  • T3空間
    • T3空間もどうでもいいらしい:)
    • T3空間でかつT1空間な空間は正則空間
    • 正則空間はT2空間
  • T4空間
    • T4空間自体はさておき…。
    • T4空間でかつT1空間な空間は正規空間
    • 正規空間はT2空間

ウリゾーンの定理

  • T4空間Xの共通点のない閉集合F1, F2について,ある実数連続関数f(x)が存在して
    1. 0 ≦ f(x) ≦ 1
    2. x ∈ F0 → f(x) = 0
    3. x ∈ F1 → f(x) = 1
  • 位相空間Xの加算個の開集合族O = {O1, O2, ...}が可算基であるとは

    任意の開集合OがOの適当な部分列で

    • O = ∪i Oi と表せる。
    • 基ですと! matroidででてきた!
    • 基はベクトル空間なら基底ベクトルだよな。
  • 可算基を持つ正規空間は距離づけ可能
    • ある距離空間と同相
    • Rは可算基を持つ
    • R^n, R^∞は可算基を持つ
      • 無限の大きさを持つ画像は可算基をもってるかな?

位相幾何

  • 線や面、超平面のつながり具合を科学します。オイラーの公式を覚えているかな?メビウスの輪やクラインの壺はどう?
  • 微分位相幾何と代数位相幾何があります。
    • 位相を細かく言うと位と相に別れていて、同相だけれども逆位って事も在ります。たとえば山の手線と、中央線(とりあえず東京←→八王子)のつながりを考えてみましょうか。東京と新宿で両線は交わってますが、八王子は線の先端に在ります。この先端が地図上では円の外部に無いとおかしいことになります。ところがこの先端が円の内部に在ってもつながり具合自体は同じですね。平面上だと別の様で空間上だと同じになってしまう例です。これの違いを位と相に分けて考えます。(y)

References


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Last-modified: 2014-07-29 (Tue) 20:44:12 (1594d)