AND OR

#navi(Color)


color
色と表色系のことはじめ

表色系

  • 色の取り扱いには2つの区別がある。
  1. 色感覚による色(心理物理色)・・・心理量としての色とそれを感じさせる物理量としての光の分光特性との対応関係を心理物理実験によって定量的に規定するもの
  2. 色知覚による色(知覚色)・・・心理量として人間の知覚した色を定性的に規定するもの
  • これに応じて表色系にも2つの区分がある。
  1. 心理物理表色系 (混色系, color mixing system)・・・心理物理色を表示する。
    • たとえば、CIEXYZ, RGB, CMY, YIQ, YUV, YCbCr など
    • モニタディスプレイで使用するRGBは3原色を均等に混色すると白ができるので、加法混色系という。これに対して、CMYは印刷で使用され、3原色色材の混合によって黒ができるので、減法混色系という。
  2. 知覚表色系 (顕色系, color appearance system)・・・知覚色を表示する。
    • たとえば、Munsell表色系 (HSV, HVC), CIELAB, CIELUV, HSI (HSV, HLSなど) など
  • もちろん心理物理的に異なる色を表示するわけではありません。色の規定のしかたや取り扱いが異なるということです。

色度

  • RGB色立方体
    • 色立方体では黒(K)を原点とし、3原色RGBを直交軸にえらぶ。R=G=B=1の点が白(W)を表わす。線分WKは無彩色軸である。CMYはそれぞれRGBに対する対角格子点に配置される。

      #mimetex(\matrix{C = 1-R \\M = 1-G \\Y = 1-B});

  • 色度座標(r, g, b)は

    #mimetex("r=\frac{R}{R+G+B}, \mathrm{ } g=\frac{G}{R+G+B}, \mathrm{ } b=\frac{B}{R+G+B}") と定義される。 &mimetex(r+g+b=1); だから r, g, b のうちの2つだけが独立な量である。

  • 3つの原色光R, G, Bを定めたとき、この原色光の組合せによって表現できる色はすべて rg 色度図において(0,0), (1,0), (0,1) を頂点とする3角形の内側(色域、color gamut*1)に存在する。
    Color cube and color triangle(r, g) chromaticity diagram
    &ref(): File not found: "color cube.jpg" at page "Color";&ref(): File not found: "rg.jpg" at page "Color";
    • 注意:もちろん rg 色度図はCIE 1931 xy 色度図

      #mimetex("x=\frac{X}{X+Y+Z}, \mathrm{ } y=\frac{Y}{X+Y+Z}, \mathrm{ } z=\frac{Z}{X+Y+Z}, \mathrm{ } x+y+z=1"); とは別の色度図です。このほかにもいろいろな色度図を定義できることが分かると思います。

誤解しやすいことなど

  • ヒトの視覚は光の周波数を区別することができません。
  • ヒトは色を3つの知覚的属性によってとらえていることが実験的に分かっています。
    • Hue: いわゆる色のことです。色味、色合いを表わします。学術用語は色相。
    • Lightness: 明るさ(明暗)。学術用語は明度。 brightness
    • Saturation: 濃さ(濃淡)。学術用語は彩度。 colorfulness, purity
  • さまざまな言葉が使われていて厄介ですが・・・
  • ことに明度 lightness は混色系と顕色系ではその規定するものに大きな隔たりがあります。
    • 色相 H: hue
    • 彩度 C: chroma, S: saturation
    • 明度 V: value, I: intensity, L: lightness, Y: luminance, Y': luma
  • また輝度(luminance, Y)については線形性について混乱しやすいので、注意が必要です。
    • luminance: 光強度と線形な関係を有する。CIE XYZ の Y がluminance(輝度)という学術用語の始まりです。
    • luma: luminance に非線形な階調変換(ガンマ補正)をおこなった明るさのこと。
      • YUV, YCbCr, YCCなどのYがこれに当たります。
  • luma は撮像、表示、印刷、圧縮、蓄積、照明、目視などを目的として定められた量です。
  • デジカメやビデオカムコーダで撮影した画像や映像のすべて、そしてインターネット上で流通するJPEG, RGB画像やビデオコンテンツなどの大多数は既に非線形階調変換された明るさをもっています。ですから、そのまますぐにテレビやパソコンで表示することができるわけです。
  • 線形な量と区別するために、非線形な量にプライム(和製英語ではダッシュ)をつけて Y' と書くべきだという意見もあります。妥当な意見だと思います。
  • Lightness 明度についても、その量とコトバに何かと混乱しやすい。

    #ref(): File not found: "dc2Lstar.png" at page "Color"

    • 学術的な量としては CIE L* (CIELABのL*) が最も流通しています。L* の値域は [0, 100] です。
    • CIE L* と 24-bit sRGB グレイスケールディジタルカウントとの対応をプロットすると右のようになります。
    • CIE L* はヒトの視知覚になるべく比例する量として定義したものです。
      • 「この説明は色彩科学的にはよくない。色差が一様になるように定義したものというべきだ」とする見解があります。なぜならヒトの視知覚を直接的に計測することができないので、それと数学的に比例するという関係を科学的に確認できないからです。
    • 大雑把に言えば、明度 (CIE lightness, CIE L*) は輝度 (luminance, Y) のオフセットつき1/3乗 &mimetex(L^*=116Y^{\frac13}-16); で定義される量です。正確にいうと、この式は L* = [8, 100] の範囲で成立します。 L* = [0, 8] の範囲では原点と L* =8 の点を結ぶ直線です。
      • オフセットなしで L* の全体 [0, 100] を表わす近似式は &mimetex(L^*\simeq100Y^{0.4}); です。
      • &mimetex(L^*\simeq100\sqrt{Y}); でも悪くない。
      • が、 &mimetex(L^*\simeq100Y^{\frac13}); はよくない。

色空間の分類

  • 色空間を大別すると、つぎのとおり、3つのカテゴリーに分類することができます。

#ref(): File not found: "colorSystems.jpg" at page "Color"

  • この分類図の特徴は3つのカテゴリーに分類したことです。
  • 通常は、知覚均等色空間の上部と下部を別々に分類します。なぜなら、それら2つは異質な変換によって線形3刺激値色空間から別々に定義されるからです。(こうすると、4つのカテゴリーになりますね)
  • さらに、右側の色相型色空間について、科学的な上部と感覚的な下部*2を分けることも伝統的であり、ある意味では合理的なことです。(さらにこうすると、5つのカテゴリーになりますね)
  • わたしは3つに分類したチャールズ・ポイントン氏の知恵と勇気に敬意を表します。

Links


*1 発音はギャマッ。アクセントは第1音節
*2 科学的な根拠が希薄だという意味でクエスチョンマークをつけました。他意はありませんので、あしからず。

Front page   Edit Freeze Diff Backup Upload Copy Rename Reload   New List of pages Search Recent changes   Help   RSS of recent changes
Last-modified: 2014-07-29 (Tue) 20:44:01 (1545d)